| ビスコ in ブラジル | ― |
| ホームラン王への道 | ― |
| プロ野球チップス | 〇 |
| 夏おせち | ― |
| 証明問題 | ― |
| 失礼クリエイター | ― |
| バイオブリッツ | ― |
| 真・オモコロ自己開示王 | ― |
| キルミーベイベーは復活するんだ | ― |
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プロ野球チップス
8月25日から27日 オリックスは楽天との3連戦
25日 1-5 負け
26日 7-5 勝ち
27日 4-12 大負け
27日は楽天が3回に9点の猛攻。
Rakuten.FMで試合のラジオ中継を聞いていた。楽天の試合はインターネットで無料のラジオ中継を聞くことができるのですごい。このEAGLES BASEBALL GAME SHOWというラジオ番組では試合の合間で視聴者からのメールを読んだりするのだが、この楽天イーグルスが1イニング9点をとった直後には大量得点を喜ぶようなメールよりも「イーグルスが9点も取るなんて信じられません」「私は夢でも見ているのでしょうか」という自チームの大量得点に怯えてしまうリスナーからのメールばかりが届いており、楽天ファンは苦労しているんだなと思いました。
その前日26日はオリックスが5点差をひっくりかえして逆転勝利。逆転勝利ってマジできもちよすぎますね。ふつうに勝つよりも脳からたくさん快楽物質が出る。
ヒーローインタビューは猛打賞、逆転のタイムリーを放つ大活躍をしたキャッチャーの若月選手。おめでとうございます。
しかし自身のヒーローインタビューにもかかわらず、あくまで「投手の力投のおかげで勝つことができた」という姿勢を貫く受け答えに感銘を受けました。特に、先発で2回5失点で降板してしまったプロ4年目の齋藤響介投手を勝たせてあげたかったという言葉が印象的だった。若月選手はお立ち台の上でもすばらしいキャッチャーだった。
プロ野球を見始めるまえはキャッチャーというポジションはただピッチャーの投げてくるボールをパシパシ取っていればいいのかと思っていた。しかし実際に試合を見るようになると、キャッチャーの仕事はそのイメージとまったく異なることに気がつく。キャッチャーは大変だ。キャッチャーはピッチャーを見てバッターを見てランナーを見て審判を見て、とにかくずっと忙しい。やることが多い。相手チームの勉強もしなくてはいけない。責任も重い。後逸ひとつ、悪送球ひとつで相手に点が入る。ファウルチップは太ももに当たるがあんまりみんな心配してくれない。防具もくさい(推定)。
なによりキャッチャーはまずピッチャーと固い信頼関係を築く必要がある。キャッチャーはピッチャーを萎縮させてもいけないし、ピッチャーにナメられてもいけない。ピッチャーが焦っていれば落ち着かせ、ピッチャーが緩んでいれば締めなければいけない。そして、これもプロ野球を見はじめるとなんとなくわかってくるのだが、野手よりピッチャーのほうが話の通じなさそうな人が多い。そんなことないだろ。そんなこと、あります。
キャッチャーは本当にたいへんなポジションだ。若月選手は今年のオールスターにも選手間投票で選ばれて出場していた。素人目にはキャッチャーのプレーの巧拙というのはあまりわからないところもあるが、今日のお立ち台のふるまいを見ると、やはり若月選手は優れたキャッチャーなんだろうなと思いました。笑顔の若月選手を久しぶりに見たような気がしてうれしかったです。
ヒーローインタビューというと8月28日のレイエス選手のヒーローインタビュー、アツかったです。激アツでした。
端的にいうと「これからも日本ハムファイターズにいたい」というメッセージをエスコンフィールドの観客、そしてテレビの前のファイターズファンに向けて宣言していました。
サムネイルにもありますが、この『座って話しかける』姿勢にかなりクラっときてしまった。立って話すというのはスピーチだ。それは広く聴衆に向けて話しかけるスタイルだ。ふつうヒーローインタビューというのはそういうものだけど、しかしレイエス選手はあえて座って話しかけた。それはもはやスピーチではなく、もっとプライベートなものに変容してしまった。レイエス選手はいまこの瞬間この俺の目の前にいて、俺というひとりの人間に向かってしゃべっているんだなと、そう感じてしまった。すべての理屈と正論をとびこえて、そう感じさせる力があった。レイエスはいま、この世界のほかのだれでもなく、ただ俺ひとりに向かって話しかけているんだよ。
あぶね、いま完全に人格が日本ハムファイターズファンになっていた。よく考えたら私はオリックスファンでした。レイエス選手の去就はそんなに俺の人生には関係がない。でもこのヒーローインタビューですっかりレイエス選手に魅了されてしまった。いつかエスコンまでレイエス選手を見に行きたいですね。
この一件を経て私は「レイエス選手はファイターズに残留するんだな」と素直に思っていたが、YouTubeのコメント欄やSNSを見るとどうやら外国人選手との契約というのはそう簡単な話でもないらしい。外国人選手は流動性が高く、成績が良いとより高い年俸を出せる球団やメジャーリーグへあっというまに移籍してしまうのが常なのだそうだ。特に往年のプロ野球ファンは「公式に契約延長がアナウンスされるまではどれだけ球団やファンへの愛を述べようが信用できない」というスタンスをとっている人が多い。きっといままで何度も何度も裏切られてきたのだろう。かわいそうに。だれか抱きしめてやってくれ。
金勘定を始めている人も多い。この打率と本塁打数でいま何歳だから何年契約で何億円だったら出せるだの、出せないだの。それもプロ野球のたのしみ方のひとつなのだろう。しかしこれは素人の冷めた考え方かもしれないが、打率とかOPSとかの数字を並べて「この成績だったら年俸いくら」とソロバン弾くのもなんだかナンセンスな話だよな、と思った。ちょっとだけ少年すぎるかも。選手の打率も、あるいはその先にあるリーグ優勝や日本一も、そのすべては手段であって目的ではないでしょう。球団の目的はファンを増やして利益を上げること。あたりまえだが企業である以上つきつめればこれしかない。試合に勝つのは目的を達成するためのひとつの手段に過ぎない。
だから、日本ハムファイターズにとってのレイエス選手の価値というのはその3割を超える打率にではなく、この日の、このアツいヒーローインタビューにこそにあるんだと思います。表面的なパフォーマンスではない、人の心を震わせる言葉。そこになによりの価値がある。誰しも心を震わせる一瞬のためにプロ野球を見ているんだろう。それは完封勝利であったりサヨナラホームランであったり胴上げであったり、あるいはこの日のように、選手からファンに伝えられるメッセージだったりする。人の心を震わせられるような選手には大きな価値があり、その数は決して多くはない。
このヒーローインタビューによってレイエス選手のファンは増えたし、レイエス選手の所属する日本ハムファイターズのファンも増えた。エスコンフィールドまでレイエス選手を応援しに行くファンも増えるだろう。あとはそれを球団が天秤にかけるだけだ。