☝ 8月4日 第2回 青木ヶ原樹海ツアーやります ☝
TOEIC王への道 | ― |
資格をとるやつ | ― |
プロ野球チップス | OUT |
宇多田ヒカル | IN |
理想の同棲 | ― |
鳥 | ― |
はじめてスーパー | ― |
きょうの一輪挿し | ― |
自由記入欄 | ― |
宇多田ヒカル
このたび、宇多田ヒカルのライブに行けることになった。
まず妹がペアチケットでライブに申し込みをしてこれに当選。おめでとう。妹はそのライブに母と行く予定だったのだが、いまの母の体調と気持ちがあんまりライブという環境に適しているとはいえず、母から権利を譲り受ける形で俺が宇多田ヒカルのライブに行けることになった。
それがおとといぐらいのことで、その話があったときは「ほーん 宇多田ヒカルのライブ行けるんだ ラッキー」と思った。宇多田ヒカルがライブツアーやっていることも知らなかった状態からいきなり参加のチケットが降ってわいてきた。かなりのラッキー。やったね。たのしみかも。おとといはたしかにそんな感じだった。
そしてそれから1日が経ち、2日が経ち、いま、俺は思った。
その大きすぎる幸運に実感が伴うにつれ、心が震えだしている。宇多田ヒカルのライブに行くのか? なにもしていないぞ、俺は。俺はなにもしていない。宇多田ヒカルのライブに行くだけの徳を積んでいない。至急、マニ車をタミヤのハイパーダッシュモーターで回す必要がある。無論肉抜きは必至。今日の朝おきて顔を洗ってから時折、身震いするような感覚に襲われる。「宇多田ヒカルのライブに行くのか、俺が?」。昼にはほっともっとの特から弁当にミニサイズの赤いきつねを添えて食べる。ミニサイズの赤いきつね、みんなパッケージのルックスは知っていると思うが、ぜひ今度買って中を見てほしい。ちっちゃい乾麺にちっちゃい油揚げが載っていてかわいい。うつくし。あかちゃんのくつした的うつくし。宇多田ヒカルはこのかわいさを知っているだろうか。わっ! 繋がってしまった!! そう、繋がってしまった。俺と、俺の生活と、宇多田ヒカルが。俺が生きるこの世界のコンビニにミニサイズの赤いきつねが売っているように、宇多田ヒカルの世界にもミニサイズの赤いきつねがあることに、俺が気がついてしまった。いままでは気がついていなかった。「俺は多田ヒカルのライブに行くんだ」という意識が、俺のなかの宇多田ヒカルに肉体をもたせる。
宇多田ヒカルのいる世界は、俺の住むこの世界とは、明確に断絶している。CLIP STUDIOでいえばレイヤー1👁とレイヤー2👁。「精巧なフィクション」と「触れる現実」。一見して同じ世界にいるように見える。しかし、その世界は重なってはいるが交わってはいない。レイヤー1の書き込みはレイヤー2には反映されないし、逆もしかり。しかし此度、レイヤーが統合されました。レイヤーを統合した!? おばか!! どうするんだ。レイヤーを統合しちゃったらもうCGの差分が作れないぞ。宇多田ヒカルがここに見参。宇多田ヒカル IN DA 現実(ハウス)。いま、俺の見るこの世界は万物に宇多田ヒカルが宿っている。俺が宇多田ヒカルになっている。そうなんです、俺が宇多田ヒカルになっているんです。セルフのガソリンスタンドでポンタカードを挿入すると3円引きになるのでポンタカードを探す、ガソリンタンクのキャップを外して赤色のノズルの引き金を引く、お釣りが細かくならないように切りよく8600円で止めようとしてチョビチョビ給油する。これを、あのかっこいい宇多田ヒカルもやっているってことなんです。え!? 給油中の広告見て「エンジンオイル替えなきゃな~」って思いながらも「まあ次でいいか」っていう、それを、アーティスト宇多田ヒカルもやってるってことですか!?!? ピエ~~~~ッ!! 宇多田ヒカルもコンビニのプライチを交換し忘れたり、気がつかないうちにうっかりゴミに混ざってスプーン捨てちゃっててふとしたときに「あれこの家スプーンめっちゃ少なくない?」ってなったりしてるってことですか!?!? 生命!?!?!
うわ~~~~~ッッッ!!!
シュワシュワシュワ
生命を感じる。
生命胎動
宇多田ヒカルのライブに行けることになってからYouTubeやSpotifyでやたらめったら曲を流している。最高。もうすでに俺のライブは始まっている。アゲ。生活がたのしい。もしかしてここからライブまでずっとピークが続くってことですか!? ウオウオ。もう俺にはステージの宇多田ヒカルが見えている。知ってましたか? 宇多田ヒカルって俺のために歌っているんです。Netflixで2018年のライブLaughter in the Darkを見ている。これはマジですごい。俺は、完全に、居る。この会場にいる。いままでもこのライブ映像は見ていたが、もう没入が違いすぎる。いままでの俺は、このライブ映像を通して、フィクションの宇多田ヒカルを見てた。いまの俺には、リアルの宇多田ヒカルが見える。音が、色が、声が、たちのぼるかのように感じる。『あなた』も『COLORS』も『Prisoner of Love』も。宇多田ヒカルは俺に歌いかける、俺に語りかける。そして俺は、俺のために生まれる言葉を聞き、そして涙するのだ。ほんとうに、うちふるえるようだ。目の奥が涙の色になる。あぶみ骨がとけてなくなる。いままではこんなことなかったのに。どうしてしまったんだ俺は。ハイだ。俺がそっちに走れば狂える。
齢32にして、うまれてはじめての音楽ライブだ。その大小を問わずいままで一度も観にいったことがない。この機会がなければこのまま一生行くことはなかっただろう。誰かが誰かのライブに行ったという話を聞いて、うらやましいとか俺も行きたいとか、そういうことを思ったことがない。宇多田ヒカルのライブ映像を見ても「俺も行ってみたいな」なんてことを感じたことはなかった。それがどうだ。行くことになった瞬間、俺の世界の仕組みが変わってしまった。俺ってライブに行けるんだ。知らなかったな。
いろんな言葉を聞けたらいい。俺は宇多田ヒカルの書く詞が好きだ。
『光』の「もっと話そうよ 目前の明日の事も」という詞がすごく好きで、これを人生の目標としている。
もうライブ参加されたのか、まだなのか
初ライブの感想気になります!