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鳥 | ― |
はじめてスーパー | ― |
きょうの一輪挿し | ― |
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自由記入欄
世界一オチが有名な映画こと『シックスセンス』を観た。
おもしれ~
オチだけを知っている状態で観たのだが、そのうえでもめちゃめちゃおもしろかった。自分がどこをどうおもしろいと感じたかの明確な言語化はうまくできないかもしれない。ただとにかく、2時間ずっと映画にのみ集中できた。演出、構成、音楽、ストーリー、演技。ぜんぶ素晴らしかった。名作ってこういうことなんだな。もしこれをオチを知らない状態で観られたらもうそれは最高の映画体験だろう。ひきかえせないラインまで失禁しちゃうかも。
まずオスメントくんの演技がすごいよな。どこから見ても薄幸。顔つきと、立ち姿と、目。あの、全身通して表情のないかんじ。孤立とか孤独とか、そこを目指して描いた絵画みたいな少年。それがオスメントくんだ。おびえる細い声、鬼気迫る絶叫、「見捨てないで」という懇願。大人の俳優でも敵わないような声遣い。本当にコールを演じるために生まれたような男の子だ。この子を見ていると映画に引き込まれる。
そして『シックスセンス』のブルースウィリス。医師すぎる。ブルースウィリスってタンクトップじゃないですか。おばあちゃんに「ブルースウィリスのフィギュアがほしい」って言って、もしおばあちゃんがスーツ姿のブルースウィリスのフィギュア買ってきたら、不満の言語化の前にまず泣きわめくほかないじゃないですか。そのぐらい、汗とか土とか爆発とか隕石とか、そういうのが似合う荒っぽいオジサンのイメージ、ブルースウィリスは。しかし『シックスセンス』のブルースウィリス。医師すぎる。知的。つかれた顔、やさしい瞳。カジュアルだけど清潔感のある服装。完全に小児心理士。カウンセラー。相手を警戒させないようゆっくり慎重に近づき、決して深追いはせず時に一歩退き、しかし間合いは確実に詰めていく。熟練のカウンセリングはハンティングに似ている。その佇まい。30年小児心理士をやっている男の顔だった。ダイハードやアルマゲドンの汗くさいオッサンとはぜんぜん違う。すごいぜ。ブルースウィリス。
そうだな、かなり俳優たちの演技に引き込まれる映画だったかも。コールのお母さんとかもすごかった。コールのお母さんって本編通してずっと『疲れ』『不安』『怒り』『混乱』『憔悴』『後悔』『心配』など様々なネガティブな感情を持ちつづけなくてはならないのだが、それらを複合してひとつの表情、声に出力するのがすごい。あとブリーフのヴィンセントくん。あいつがただ浴室にいるのこわすぎ。最悪の水曜日のダウンタウン。
とにかくすごい映画だった。映画っておもしろいかもしれない。